VeryWell 1.0(オリジナル)

VeryWellⅠ『オリジナル調律法VeryWell-Temperament 1.0[仮名]』

古典調律法の調による個性を、平均律に近い音程で楽しめるようにと、開業当初(1984年頃)からメインに実践してきた方法です。音程の違いはわずかなので、平均律に慣れた耳の方にも楽しんでいただけます。

3種類の五度7種類の長三度で構成されています。
(VeryWell 1 .0も 2.0 も 3.0 も基本的な構成は同じ)

VeryWell1.0の長三度は、いずれも ほとんど緑に見えますが、それでもその響きは平均律とは異なり、調による色合いを感じるとる事ができます。

C⇔G, G⇔D, D⇔A, A⇔E の五度を少し濁らせ[699cent](少し濃いグレー)に。F⇔C, E⇔B と♭B⇔F, B⇔♯F を平均律の五度[700cent](薄いグレー)に、黒鍵の五度を、濁りの少ない[701cent](極薄いグレー)にすると、図のような淡い個性の7色(種類)の長三度が得られ、長三度と五度組み合わせでは、12種類の長三和音の表情が得られます。

典型的な古典調律では、狭い五度が気になるほど濁りますが、この調律ではそれほどの濁りは生じません。また、長三度も極端な個性は生じません。

ハ長調の比較的穏やかな響きから、♯や♭が多くなるほど緊張感や不安感、曲によっては広がりが増していくように感じられます。
この調律法の調による淡いコントラストは、平均律の隠し味としても楽しんでいただけるのではないかと思っています。

※図で調の個性を参考にしていただく時は、VeryWell2.0を見ていただく方がそのイメージをつかみやすいです。

それぞれの※タイトル「VeryWell 」の後ろの数字は、黒鍵の五度を702cent(純正五度)にする場合に2.0、701centにする場合に1.0としています。純正長三度をC-eに組み込むために「696.5centを四つ並べる方法」利用すると3.5になります。この時黒鍵は703.5cent(若干広い五度)となります。
※黒鍵の五度:[703.5≧X>700]の範囲で0.51.53.5も可能です。0.0ならどの五度も700centになり、Equal Temperament(平均律)と同じと言うことにもなります。

http://okamotopiano.jp 岡本ピアノ工房 岡本芳雄