倍音と音階

倍音「音」の中には、「いろんな音程の音」がたくさん一緒に鳴っています。

そう! 「自然倍音」と呼ばれているものです。
「ギリシア時代のピタゴラスが、鍛冶屋の鎚音から発見した」 とも言われる音ですね。

ちょっと実験をしてみましょう。

ここに、『ド』 の音が鳴る「弦」があるとします。

弦の長さの半分のところを指でそっと触れて鳴らすと、『1オクターブ上のド』が、プーンと鳴ります。
弦の長さの1/3のところに触れて鳴らすと、『1オクターブ+五度上のソ』が、
弦の長さの1/4のところなら、『2オクターブ上のド』
1/5のところでは、『2オクターブ+長三度上のミ』の音がキーンと鳴っています。

これらの音は、触らないで普通に鳴らした時でも、同じように鳴っているのです。

普段、音が聞こえている時 それらの倍音をほとんど意識していないのは、
倍音の音量が小さく、また、元の「ドの音」に完全に調和する(唸りのない)音程で鳴っているからです。

また、第三倍音の『ソ』が、第二倍音の『ド』よりも 認識しやすいのは、基音の『ド』と違う音名であり、その表情が違うからでしょう。

下の表は、「120㎝の弦をドの音に調律した時、どの部分を触ると何の音が出るか?」を現わしたものです。

※十六倍音以上は、弦の節間も短く、音のエネルギーもたいへん小さいので音程としては聴き取れませんが、音色への影響はたいへん大きいようです。

http://okamotopiano.jp 岡本ピアノ工房 岡本芳雄

弦の自然倍音